今月のいちおし!7月

「マンガ ぼけ日和」

 

著者 矢部太郎

原案 長谷川嘉哉

発行 かんき出版 1,100円(税込)




田中澄代

ある日の新聞で紹介された漫画の見出しが目に留まる。よくある紹介パターン、日常をユーモラスに描く。それでも、とり入れられることがあれば、思考を変えることも必要だよねーってことで、さらっと読むことに。

軽度認知症(MCI)の時から治療や、脳リハビリを始めることで、認知症への移行を緩やかにすること。モノ盗られ妄想は、一番頼りにしている人に対してでる。見当識障害の人は試されるような質問はNGで、情報を与えることで安心する。夕暮れ症候群や、幻覚の症状など、さまざまな症状に合った接し方が紹介されている。

大事なのは話を合わせること。それは「うん、そうだねー。」などという同調でなく、相手の話に関心を持って聞くこと。その実例にもっとも納得し理解できる。現実はかなり難しいと思うが…。

介護する側かされる側か、どちらになるかはわからないが、決して無縁ではないと思う。どちら側になっても柔軟な思考で、それぞれの人格を否定することなくされることなく過ごしたいものだ。

できるかどうかは別として、知っておくと役に立つ知識の宝庫で、マンガだからこそわかりやすい。これがユーモラスに描くってことなのだろう。

 

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