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福壽みどり
昨日までの正解がいきなり不正解になる世界。突然あらたなものさしを使って生きるのをあたりまえにしないといけない世界。想像もむずかしいが、実際80年ほど前に日本で起こったことである。そのとき何歳だったかで、考えることも、感じることも違ったであろう。それこそ何十年にもわたって自分をつくりあげてきたものを一朝一夕に変えられる人は、それを求めていたであろう人だけだろうし、そんな人であっても、習慣は変えがたいものであったにちがいない。
この物語は、終戦後、4人の女性が「民主主義のレッスン」を受けるために選ばれ、それぞれの思惑、夢を実現させるために日々を生き抜く様子を描いたものである。「民主主義とは自分自身が考えた物語を生きること」。もちろん、小説だからの都合のよさは多分にあるのだが、それぞれが自分なりの「民主主義」をみつけていく。
もちろん今も変わっていないこともあるけれど、わたしにとっての「あたりまえ」の世界が「あたりまえ」でなかった時代にがんばってくれたみなさん、ありがとう。
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