「あなたは今のままですばらしい」。「ただ生きている。それだけで十分価値がある」。それは、決して嘘ではないと思う。けれど、どうしても、何かしら生きる目的、意義をみつけだしたくなるのも、わかる。 とくに何を成し遂げなくても、日々は過ぎていく。それを無為に過ごしたかと言われると、少し戸惑う。毎日、平穏に生きていくことも、実は、なかなかむずかしいのではないか。平穏に見える毎日も、1日中、なんの感情の波も訪れないわけではなく、それなりに波乱万丈だ。 この本の主人公「コペル君」は、胸にとても大きな理想をもっている。そして、それを一生懸命体現しようとしている。でも、いざというとき、その理想通りに事は進まない。でも、それでいい。何もかも思い通りにはいかない。それを、きちんと悔やんで、今度こそはと気持ちを新たにするところがいい。その「またの機会」も逃してしまうかもしれないけれど、常に反省し、次こそはと願うことは間違っていない。失敗も、進化しているはずだ。いつまでも、挑戦しようという心を失わないようにしたい。 元旦に引いたおみくじでは、今年は「威勢のいい年」とのこと。威勢よくいこう。 |