熊本市の一民間病院である慈恵病院が2007年に設置した全国でも類がない施設「こうのとりのゆりかご」。「赤ちゃんポスト」という通称のイメージのためか、「親の子捨てを助長する」という道徳的な考え方と、「いのちを救う」という人道的な考え方の両面で賛否両論の議論が巻き起こりました。 この「揺れるいのち」では、「ゆりかご」が設置されて以降の3年間で預けられた57人の子どもや親の状況、そして地元の熊本日日新聞の記者のみなさんが取材を通して感じられたこと。また、明らかとなった課題や問題点、国や自治体に求められていることなどが書かれています。 子どもは親を選べません。生を受けた以上、子どもには生きる権利があります。その権利を守るのは大人の責務です。この「赤ちゃんポスト」における親の状況と最優先されるべき子どものいのちについて、難しい問題だと思いますが折に触れて考えてみてはどうでしょうか。 ちなみに、2017年の末には「ゆりかご」開設以降、預けられた子どもが120人を超えたとのことです。 |