センター職員今月のいちおし!10月


新型コロナに思う。そのⅡ

「自由より公正を重視する人々」


 
小谷 繁喜

2020912日の朝日新聞に、「自由より公正を重視する人々」と題して、新型コロナウィルス感染症に関してのニュージーランドの取り組みについての記事が掲載されていました。

記事の内容を紹介すると、ニュージーランドはコロナ危機対策で、迅速に全国的なロックダウンを実施し、国民の行動の自由を大きく制限したにもかかわらず、ニュージーランドの人たちはこのロックダウンをすんなりと受け入れたこと。このようなことは人々の積極的な協力なしにはあり得ないことで、世界的にも例外的とさえ言える。

ではなぜ、ニュージーランドの人たちはスムーズに受け入れたのか?そこには、人命の安全を確保する点ですべての人々が「公正」に扱われるためには若干の自由の制限もやむを得ないとの考え方。このように、「公正」を最重要視することは、今から127年前の1893年にニュージーランドは世界史上初めて女性参政権を認めた政治文化にあると。今から127年前というと日本は明治26年です。想像してみてください。ちなみに日本で女性参政権が認められたのは1945年(昭和20年)のことです。

世界経済フォーラム(WEF、本部スイス・ジュネーブ)が各国の男女平等の度合いを調査した2019年の「ジェンダー・ギャップ指数によると日本の指数は0.652で、総合順位は対象の153カ国中121位。前年の110位からランクを落とし、2006年の指数算出開始以来、過去最低の順位となったとあります。みなさん、どう思われますか。そろそろ本気で、憲法に抵触しないクオータ制などの具体的な取り組みが必要と思います。

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