この本の主役である清水義晴さんと、一度だけお話をしたことがある。私の勝手な思い込みから、とんちんかんな会話が続いたにも関わらず丁寧に答えてくれた清水さん。「人のよさそうな親切なおじさん」。それが、私にとっての彼の第1印象。
べてるの家の講演会開催が決まったあと、この本の出版社である太郎次郎社から、チラシを配布してほしいとの連絡が入り、そのチラシで、私は、清水さんともう1度出会った。本のなかにいる清水さんは、第1印象とはちがうびっくりするくらいパワフルで行動的な人だ。でも、とてもあたたかい。
やっぱり世の中にはいろんな人がいるのだなー、というのが読後の率直な感想。この本には、この紙面では、書ききれないくらい大勢の素敵な人たちが紹介されている。
全編を通して大切にされていることは、どんな事業に関わっても、妥協点を探るのではなく、お互いの率直な思いをとことん出し合い、話し合うこと、そしてつながっていくこと。取り組んでいるその人自身がしっかり楽しむこと。取り組みがどんどん心をゆたかにしていくこと。そして、そのつながりがまた新たな広がりをつくっていくこと。
本の帯に、“〈ただの人〉が社会を変えていく!”“だれもが、明日から、始められる。”の文字。うーん、私も、なにか始めたくなってきたぞー。