今月のいちおし!!11月

そうしたら掌に自由が残った
―200の「生きるキーワード」

著者 さだまさし
発行 幻冬舎文庫 533円+税




福寿みどり

 さだまさしの文章が好きだ。歌はヒット曲しか知らない。CDももっていない。映画も観たことがないし、原作も読んだことはない。でも、彼の書くエッセイが好きである。久しぶりに一人で立ち寄った書店で、さだまさしの本に出合った。
 200ある「生きるキーワード」のうち、いくつかを紹介しよう。

 「まさしの定理」
 想像+願い+期待=希望
 希望×経験値=可能性
 可能性×(努力+研究)=実現
 実現÷運+感謝=実力

 「人を信じること」とは、
実は「それを選択した自分を信じる」こと。
自分の信念との戦だ。
負けられないね。
人を信じるのはそれほど重い。
信じないほうがずっと楽な生き方。

「一所懸命やれば報われる」とは限らない。
でも「一所懸命やった」ほうが納得できる。

 そうだよなー、そうだよねーと思いながら、一気に読んだ。ストレス溜めてるのかしら…?
 子育てに追われる日々の中、「大人が、自分が遊ぶための場所に子どもを伴って、一緒に遊んだような気になったり、或いは、“遊んでやっているのだ”と、あからさまに見せつける時代。僕が幼いころの大人は、子どもと接する覚悟をもっていた。だから、子どもは、大人を信頼し、感謝していた。“大人の心の抑制”に対してだ」。言葉がずしーんと胸に突き刺さった。

 

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