アンパンマンの作者のやなせたかしさんは「本当の正義というのは、決してかっこいいものではありません。そして、そのために自分も深く傷つくものだと思います」と言っている。
ウルトラマンやスーパーマンが世に出た時代。人は怪獣や悪者をやっつければ正義の味方と言った。その後、アンパンマンが出た。自分の顔をちぎって与えれば、悪者と戦う力が落ちてしまうことがわかっていても、おなかがすいている人を助けることを優先する。これも間違いなく正義の味方だ。
その時々で、正義は変わるのか。正義の味方って、本当の正義ってなんだろう。
私たちのまわりにある空気。それは私たちには見えない。しかし人は一生懸命、見えない空気を見ようとし、読もうとするのだ。まわりから浮かないために。
著者は、空気は読めても、あえて読まないことがあっていいと言っている。
時には空気をかきまわし、つくり出すことも必要で、その時の空気にとらわれ、自分の意見や意思を見失ってしまわなければ、流されてみることもいいらしい。
空気ってけっこう厄介なものかもしれないが、それがないと生きられない。そんな空気と上手にお付き合いできる私でありたい。それは自分自身が柔軟になることかもしれない。