十数年前、本のタイトルにも引かれ、納得しながら一気に読んだ。5人の女性のそれぞれの考え方、生き方を描いている。今また、センターの書棚に見つけて懐かしく読み返す。内容に違和感はなく、描かれる5人の女性は、現在もそのまま存在する。女性を取り巻く職場環境、世の中の実態、何よりも女性自身の意識もそれほど変わってないということか。仕事や人生に夢を描いて、しかし思いどおりにならないもどかしさ。現実への妥協、諦め、夢の修正を繰り返し、結婚、出産適齢期(?)といわれていることへのプレッシャー。職場、世間での居心地の悪さ。そんなものを時には気に掛け、時には関係ないと振り払いながら、自由な今を楽しみ、先行きへの不安もちらと思いながら生きていく。結婚すれば、男は仕事、女は仕事も家庭も。仕事か育児か二者択一ではなく、希望をすればどちらをも選べる自己であり、社会でありたい。
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