「つながり」「きずな」という言葉を、最近よく目にする、耳にする。そのものずばりのタイトル、しかも「驚くべき力」という文字に一も二もなくとびついて、そして、あまりの分厚さにしばしの挫折。しかし、自らを奮い立たせて、なんとか最後まで読みきった。
「六次の隔たりを経ればどんな2人も結びつく」が、「影響を受けるのは三次以内の関係にある友人」など、私たちのまわりにあるさまざまなつながり、社会的ネットワークについて述べてある。(ちなみに、自分の友人を一次、友人の友人を二次と数えます。)
“つながりが増える一方の世界では、多くの絆を持つ人がさらにつながりを増やし、絆をもたない人はさらに大きな後れをとることになりかねない。 …つまり、社会の不平等に立ち向かうには、肌の色や懐具合よりもつながりが重要であると認識しなければならない。ネットワークの周縁に的を絞って人々のつながりの再構築を促すのは、末端の恵まれない人たちだけでなく、社会の仕組み全体に手を差し伸べることになる。”なるほど、一つの手がかりを得たような気分。そして、さらに、肥満伝染の秘密についてまでわかってしまうという、私にとってはうれしいおまけつきの本でした。秘密はわかっても、未だ解決には至らず…