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もし、この本が国語のテストの問題になって「著者の伝えたかったことはなんでしょう」と意図を尋ねられたら正解できないと思った。あっちこっち思考をめぐらせ、いろいろ考えたけれど、どこが自分のめざすべき着地点か、よくわからない。
視野を狭めて1つのことになりふりかまわず集中するときもありだと思うし、世の中を俯瞰できるくらい視界を広げることも大事だ。しかし、こんなに前後不覚になってしまうくらい何かに夢中になったり、のめりこんだりしたことあったかな…。躍らされているとわかりつつ、なんとなく流行を追わずにはいられなかったのはいくつくらいまでだっただろう。
世界が見えないなにか大きな力で動かされている。正解であり、不正解と思う。世の中が大きく動きそうなとき、そこに注目されないように、それを覆い隠すように、スキャンダルやゴシップが話題のトップにくることって、たしかにあるなーという既視感。でも、自分自身できるだけ不都合な真実からは目を背けておきたい気持ちもあるし、いろいろ知識をつけても、結局自分の信じたいものを信じてしまうのかもしれない。世界の大きな流れとそれを構成している一人ひとりの個人。むずかしいけど、「むずかしいことは考えたくない」で済ませていてはいけないのだろう。
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