2001.9.11、まだ生まれて数カ月のわが子を寝かしつけていたら、階下から「アメリカで大変なことが起こっている」との声。呆然としながら、テレビの画面にくぎ付けだった…。でも、こわさも、かなしさも、時と共にうすれていきました。 この映画は、9.11で父親を亡くした子どもが、1年をかけ、その死と折り合いをつけていく物語。アスペルガー症候群の疑いのある彼が、たくさんの苦手なものを克服しながら、苦しくて苦しくてつらい秘密を抱えながら、みんなが「なにか」抱えて生きていることを知り、父との時間、言葉を再確認していきます。 私が映画から受け取ったメッセージ。それは、やっぱり「生きること」。苦手なものがあっていい。好き嫌いも当然ある。辛いこともある。心の中のたくさんの想いを、誰かに吐き出すことができたら。その思いを受け止めてもらえたら。世界は1ミリかもしれないけど、変わる。 |