カウンター・テナーの歌声で「もののけ姫」の主題歌を歌った米良美一さん。今年の「人権の集い」の講師として来ていただきました。講演の最後には、米良さんの人生そのものだと語られる「ヨイトマケの唄」を地声で歌ってくださった。力強く感動的な歌でした。 先天性骨形成不全症で生まれ、マイノリティとして宿命であるかのごときいじめに遭う。東京で新しい自分になって生きようと音楽大学へ進学し、カウンター・テナーへの道へ進む。26歳でもののけ姫が大ヒットし、多忙、慢心、スランプへ。さまざまな考えを受け入れること、異なった人の立場を思いやること、信じること、待つことに気づき生まれ変わる。 難病や障害を恥じて生きることは間違っているのは良く分かっているが、長い間そうせざるを得なかった米良さん。父親に「言って得をすることはない」と思わせる社会のあり様。隠すべき過去でもないし、恥ずべき人生でもないのに自分自身がこだわり、強くそれを意識し続ける。自分の過去が語れない。 今、過去の自分を語り、ありのままの自分で生きる。 隠してきた過去を語ることで解放され、本物の人生が生きられるのでは。 |